最近のUSAモデルに付属しているシャフトALDILA ASCENT Ultralight(アルディラ・アセント・ウルトラライト)についてレビューします。
どんなシャフト?
「アルディラ」は日本語版の公式サイトもあるものの、もう何年も更新されていません。
しかしアメリカではシェアトップクラスで、「Diamana(ディアマナ)」や「TENSEI(テンセイ)」でお馴染みの三菱ケミカルと並ぶ人気シャフト。日本でも「ROUGE(ローグ)」「RIP」といったモデルが数年前に少し話題になりましたが、いわゆる「重・硬」シャフトで、使い手をかなり選ぶものでした。
そんなアルディラから2021年に発表されたのが「アセント」シリーズです。
その中で「ウルトラライト」は従来のアルディラのような、PGAプレイヤー向けのハードスペックとは真逆のコンセプトです。
どんなユーザー向け?
レディース、シニアを含む、ダンロップXXIO(ゼクシオ)やブリヂストンJGRシリーズなどの、易しさをうたっている軽量系ドライバーに慣れているユーザー向けです。
私はタイトリストのやさしさ重視モデル「TSi1」のドライバーを購入した際に付属していました。日本モデルの純正シャフトもコンセプトは同じです。一般的に「USモデルのシャフトは日本の同じフレックス表記のものより硬い」と言われますが、このALDILA ASCENT Ultralight 40については、日本モデルより硬いという実感はありませんでした。
スペック特徴①:フレックス表記と重さ
全4種のシャフトカット前46インチでのフレックス表記と重さは以下のとおり。
- Ultralight 35 フレックスR3 重さ41g トルク8.5
- Ultralight 40 フレックスR2 重さ44g トルク8.3
- Ultralight 40 フレックスR 重さ47g トルク8.2
- Ultralight 40 フレックスS 重さ48g トルク8.0
トルクとはシャフトの「ねじれ具合」のこと。数値が大きいほどよくねじれるので、柔らかく感じます。シャフトの柔らかさは、メーカーにより基準が異なるフレックスより、このトルク値を参考にするほうが確実です。
XXIOの最新作ゼクシオイレブンのSフレックスのトルクでも6.4ですから、 ALDILA ASCENT Ultralight 40 はかなりねじれるシャフトであることがわかります。
重さは、一番重いSでも40g台ということで、かなりの軽量。つまり「軽・柔」シャフトといえます。
スペック特徴②:推奨ヘッドスピードと振動数
英語のメーカーサイトでは、各フレックスごとのメーカー推奨ヘッドスピードが記載されています。米マイル表記から日本の秒速に換算すると以下のとおり。
- Ultralight 35 フレックスR3 推奨HS 36 m/s未満
- Ultralight 40 フレックスR2 推奨HS 36 m/s未満
- Ultralight 40 フレックスR 推奨HS 36~40 m/s 振動数227cpm
- Ultralight 40 フレックスS 推奨HS 41~47 m/s 振動数239cpm
R3とR2は推奨ヘッドスピードが同じですが、重さとトルクから判断するとR3はレディースモデルということかと思います。
一番硬いSでもヘッドスピード45 m/s前後なので、アスリート系ゴルファーはハナからターゲットにしていないといえます。
スペック特徴③:キックポイントは先調子
一般的に「つかまりが良い」とされる先調子です。やさしめのモデルに付属していることを考えると、コンセプト通りといえます。
実際に打ってみた感想としては「先が柔らかくて走る」というよりは、「シャフト全体がしなり」結果的に先が走るといった印象です。弾道はかなり高くなりますが、風には弱そうです。ヘッドスピードの出る人向けのシャフトとはやはり異なります。
ALDILA ASCENT Ultralight 40をお試しいただきたい方
- 軽く振って飛ばしたい人
- 朝一番のティーショットで重・硬シャフトを振るのがツラくなってきた人
- XXIOなど元々軽いシャフトを使っている人で、USモデルを使いたい人
- 日本モデルより安価にクラブを買いたい人
日本のシャフトより硬い!というイメージはこのシャフトには当てはまりませんので、柔らかいシャフトを安価にお求めになりたい方にはぴったりです!
コメント